銀で殺菌消臭に排除命令・効果なし

 先日洗濯機を買いに家電量販店に行ったところ、展示している洗濯機の少なからざる機種に「Ag+」の記号が付いていた。Agって銀だ。それに+が付いている。これが除菌・消臭効果があるという。そんなのウソだろうと思ったが、しかたがないことかもしれないが、販売担当の人は理屈を説明できない。大手電機会社であってもいんちき商品を平気で売るというのはマイナスイオンで証明済みだ。今度は銀に代わっただけだ。

 小林製薬に「銀イオンで除菌する」「銀イオンで黒ズミを防ぐ」とうたってトイレ用の商品を販売したことに対して、公正取引委員会は景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出した。すべてのいんちき商品はそうなのだが、小林製薬も効果がないあるいは薄いことを知っていて販売していたとの指摘だ。小林製薬は商品の回収を始めた。

 銀イオンはバクテリアなどに対して殺菌力を示すことは確かだ。問題は銀イオンを浄水器の殺菌装置や殺菌剤に使ったときに適正に使われているかどうかにある。公衆浴場の浴槽水の殺菌にも銀イオンは使われることがあるが、それは塩素殺菌が不向きな水質の場合などに限られていて、厚生労働省は塩素による殺菌を推奨している。銀イオンより確実・安価な殺菌方法があるにもかかわらず銀イオンを持ち出してくるのは、銀の持つ貴金属としてイメージを不当に利用したからに他ならない。

 今回はトイレ用商品が的にされたが、銀の効果をうたっている商品は他にもある。洗濯機に表示してある銀で消臭・除菌というのを見て買う人はたくさんいそうだ。「だまされる方も悪い」という言い方は日本ではよく聞く。だます側を賞賛し、あわよくば自分もだます方に回ってひと儲けしたいと考えているわけで、まったくひどい国だ。

 これで電機メーカ各社も銀イオンを使った洗濯機から段階的に撤退していくだろう。効果があったとしても、銀イオンで除菌・消臭はいんちきというイメージが広まると、イメージが低下し販売上マイナスになる。マイナスイオンのときは日立は反省の弁を述べたが、他のメーカはし~んとしていつの間にか撤退していった。今回はどのように進んでいくのだろうか。

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発芽開始(長陽)

 数日前からもうちらほらと発芽し始めている。早いものだ。

 何かイベントがあったりして、ブログを書くのが止まると、そのままずっと止まってしまう。なんとなくメモしたりするのがめんどうになる。「チンゲンサイが発芽開始」とメモするだけでも、すごくエネルギーが欲しいような気がする。


 新聞各紙や週刊金曜日で、「波動水」にだまされて巨額の資産をとられてしまったケースが報道されていた。子供の病気につけこむなど悪質だ。子供にお菓子を買ってあげるお金さえなくなったという。ニセ科学だと軽視できない状況にあるのだが、学校の教師の科学レベルが低すぎてお話しにならん。理科の先生でも「水は何でも知っている」と言い出してしまう。どうしたものか。
 波動水の会社はいまでも営業を続けていて、なんとか還元水の機械も販売しているそうな。昨年はやったなあ、なんとか還元水。

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もう何が何だか

 以前にこのブログに「今日のとんでも(マイナスイオンドライヤー)」というのを書いた。カテゴリーは「ニセ科学」である。なのにこのブログにトラックバックを張ってくる怪しげなドライヤーの販売会社がある。この販売会社はトラックバックを削除してもまた張ってくる。ブログの中身を読んでからトラックバックを張れよ。犬の訓練士のときもそうで、中身をぜんぜん読んでない。もう頭が痛いよ。トラックバックって、こうやって無差別に張るケースが多いのだろうか。

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今日のひょっとしたらとんでも?(絶叫音発生機)

20080330_1  鳥の絶叫音を発生する機械である。メカニズムがわからないので、とんでもとは決めつけられなくて、ひょっとしたら本当に効果があるのかもしれない。この機械の機能概要は、
・鳥を撃退し農作物を守るための機械である
・鳥が危険を感じた時に出す絶叫音を半導体に収録してある
・絶叫音を内臓スピーカーから出し、その音を聞いて鳥が逃げる
というものである。
 なんかあやしいのは「危険時の絶叫音を半導体に直接収録」という部分。鳥が危険時に出す絶叫音をどうやって収録したのかをまず知りたいところだ。首でも絞めたのだろうか。また「半導体に直接収録」というのもなんだかなあ~である。普通はなんらかの媒体に録音してから、編集して、完成後書き込むがなあ。「直接」って何なんだろう。半導体を記録媒体にした録音機の前で、鳥の首でも絞めたのか。
 次に「最新の半導体の活用により、1台で多数の鳥に効果を発揮」というところだ。複数のデータファイルを入れておけばいいことなんじゃないのか。そんなにすごそうに言うことなんだろうか。そもそも音信号を記録するのに最新の半導体は不要だろう。
 「多種類の鳥を同時に追える」と書いてあるが、機械の写真をよく見ると選択肢は、スズメ(1)、カラス、ヒヨドリ(1)、ムクドリ、タカ、ヒヨドリ(2)、スズメ(2)、オナガとあり、6種類の鳥が対象となっている。最新の半導体を活用している割には、応用ができていないのではないだろうか。
 根本的な問題なのだが、絶叫音で本当に鳥が逃げるのか?単に大きな音に驚いているだけなんじゃないだろうか。私の家の庭に来る、メジロやムクドリなどの野鳥は、廊下のサッシを開けただけで逃げる。静かに開けたつもりでも逃げる。
 この機械が効果を発揮する有効面積は80アールと広い。かなりの音量が出るのだろう。近くに住宅がある畑で使ったら、周囲一円が鳥の絶叫音でぶきみになるだけなんじゃないだろうか。一度音を聞いてみたいものだ。


(追記)

  • この広告は半導体を単なる記録媒体にしか使っていないようなのに、「半導体に直接収録」とか、「最新の半導体の活用」とか書いてあるところがうさんくさい。機械にうとい人に、「半導体」という単語を振りかざして高性能さや効果がありそうだということをイメージさせようとしている。
  • 肝心の絶叫音が効果を発揮するかどうかという点についてはほとんど書いていない。スズメの絶叫音はスズメにしか効かないのか、スズメ以外にも効くのか?タカは農作物を荒らさないが、タカの絶叫音は何に使うのかなどである。
  • タイマーは10秒おきから30分おきまで設定できるが、夜間停止タイマーはないようだ。ということは、手動で朝電源スイッチオン、夕方手動で電源スイッチオフしないといけないので、それって「毎日手間いらず」と言えるのか。電源を切り忘れて、夜間絶叫音が鳴り響いたら嫌だ。
  • 機械に「USA」と書いてある。絶叫音はUSAの鳥なのか、日本の鳥なのか。鳥の絶叫音は世界共通なのか違うのか。興味のつきない機械だ。

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今日のとんでも(宝くじ当選番号予想機)

20080329_1  ロト6、ミニロト、ナンバーズといった、自分で当選番号を選べるタイプの宝くじの当選番号を予想してくれるというまるで夢のような機械が発明され、朝日新聞の広告に掲載されていた。価格は4,725円。たった4,725円の投資で、宝くじがビシバシと当選するらしいのだ。

 説明文は慎重だ。「自分で選ぶよりもランダムに登場するから、当たる確率も高いかも」と書かれている。途中に挿入句があってわかりづらい文章なので整理してみると、主文は「自分で選ぶよりも当たる確率が高いかも」で、この機械を使うとあたる確率が高いと訴えている。文末の「かも」がなかなか効いている。この「かも」がないといんちき広告と断定される。また、当たる確率はあくまでも、「自分で選ぶ」よりは「高い」だけである。ここの比較のところはインチキだ。自分で選んだ場合の当選確率とこの機械が選んだ場合の当選確率それぞれの数値はどうやって出したのだろう。
 そして肝心のところの、「なぜこの機械を使うと当たる確率が高くなるのか」という裏付けが「(数字が)ランダムに登場するから」という理論だ。ランダムに選ぶだけで当選確率が高くなるのか。

 ここまでくるとニセ科学というより、買う人の知性が疑われるというかなんというか、もうあきれて論評の声も出ない。中学や高校で数学を教えている教師は相当数いるのだろうけど、教えている内容がぜんぜん生徒に伝わっていない。特定の売場で売られる宝くじがよく当たるということで、そこへの買出しバスツアーがあったりするようだが、数学の先生よ、なんとか言ってやってくれ。

 この製品は、楽天市場などでも売られていて、そこでは「本製品は予想機ですので、当選をお約束するといった物ではございません。当選しない等の理由によるクレーム及び返品はお受け致しかねますのでご理解ご了承頂きます様、お願い申し上げます。」と書かれている。

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アマモは通年採取禁止

20080322_1  海浜の動植物に詳しい市村康さんからアマモは通年採取禁止だということを教えていただいた。アマモは魚類などの産卵場所となることから、海浜の環境に重要な役割を果たしている。重要だということは広く知られているからか、海のアマモと淡水のヨシ・アシ類は、誤った知識あるいは初歩的な知識さえないままに、水質浄化を目的とした環境活動に使われるケースがある。例えば、「海をきれいにして魚を増やすためにアマモを増やす」といったものだ。アマモと海の環境は、関係はしているので「相関関係」はあると言えるかもしれないが、1対1の直接的な「因果関係」にあるのではない。また、アマモを増殖するための工事は、技術的に完全に確立されたものではなく、現在でも試行錯誤が続いているうえに、巨額の費用がかかり、そして定着率・成功率は低い。人工的に藻場を作っても、台風が来て流されたという例もあると聞いている。海をきれいにしたいという志はわかるが、素人考えで簡単に手を出せるレベルの問題ではない。アマモの増殖に金をかけるのは、金を海に捨てていることと同じである。
 ところが、前述のように環境保護団体や善意の方々が「アマモの増殖」を次々に唱えてくる。その人たちにより深くアマモを理解してもらい、かつ場合によってはとどまってもらう一つの方法が、市村さんに教えていただいた「アマモは通年採取禁止だが、どうやって種を採取するのですか」と問う方法だ。
 アマモの採取禁止は漁業関係法令等で規定されていることなので、採取するためには漁業関係法令等の規定に基づいて正式に採取許可をとらなくてはならない。その過程で生半可な考えの人は脱落するだろうし、めげない人は許可申請の過程をとおしてアマモの勉強をするだろう。
 市村さんによると、アマモが育つような環境を整備してやれば、アマモは自然と戻ってくるとのことだ。環境整備の典型例として、香川県豊島の有害産業廃棄物不法投棄現場(いわゆる豊島事件)の海岸があげられる。豊島の不法投棄現場は海岸沿いにある。不法投棄現場と海との間に遮水壁を作ったところ、ほどなくしてアマモが戻り始めた。その後徐々に生物が見られるようになり、近年ではカミナリイカの産卵も確認されるようになった(補足参照)。
 現在環境分野には、新興宗教団体、マルチ商法などなんだかわけのわからん人たちが、猛烈に群がってきている。対抗要件として重要なのは「正確な知識」、これに尽きると思う。
(写真は「海の手帳2008」から香川県の例を借用)

(補足)遮水壁工事やカミナリイカの産卵など、不法投棄現場の生物相の変遷については、市村康さんのWebに詳しく記録されているので、そちらをぜひ参照してほしい。また、豊島では市村さんが記録した現場写真のCDも販売されている。

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メーカは反省しているのか?

 マイナスイオンについてブログに書いたのは昨日が初めてだが、他のところで何度か話したり書いたりしたことがある。そうすると、なぜニセと言えるのかとかメーカは効果がないと知っていてやっているのかという詰問がすぐに出てくる。
 マイナスイオンというインチキ製品を製造してしまったメーカの内、いくつかの大手メーカはすでに反省の弁を述べているのだ。たとえば毎日新聞には、日立製作所のコメントが掲載されたことがあり、日立は「反省している」とはっきりと述べている。

770d Hitachi_pc Hitachi_pc_ion  日立の場合、「マイナスイオンを出すパソコン」という、今となっては口に出すのも恥ずかしいような製品で、その上「“身体機能/免疫力の向上、ストレス/疲労感の軽減”といった効用がある」と言い切ってしまったので、自己批判するしか道はなかったのだろう。日立のこのパソコンは2002年度のIT業界最大のお笑い商品となってしまった。業界「初」のパソコンであったが、「最後」にもなった。こんなことをしていたからかどうかは知らないが、日立の2002年度の決算は、5860億円の赤字だった。

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今日のとんでも(マイナスイオンドライヤー)

200803187  おおっ、マイナスイオンドライヤー。まだあったかマイナスイオン。「マイナスイオンでサラつやヘヤーに」と書いてあるのがおかしい。大手家電量販店デオデオの広告に載っていたのだけど、科学的にものを考えられない電器店ってまずくないか。


41zwjl83pql__ss500_  なんでマイナスイオンのようなみえみえにインチキなものがまかりとおるのかまったくわからないのだが、ヒントになりそうな本が「信じぬ者は救われる(香山リカ・菊池誠著)」。帯には「江原啓之さんをウソ発見器にかけてみたい!」とある。おそらく江原にしても、マイナスイオンを出す家電品を作っているメーカーにしても、自分がやっていることはインチキだと知っていて、商売になるからやっている。サラつやヘヤーになりたくて、マイナスイオンドライヤーを買う人がかわいそうだ。

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今日のとんでも(高松・兵庫町界隈)

200703181 200703182  昨日高松に所用で行った。LOUIS VITTONやらBVLGARIやら高級ブランド店が立ち並ぶ美しいアーケード街を散歩していたら、高級ブランド店から徒歩数分離れたところに、何やら長年の勘からピンとくる店が。


200703183 200703184  一見、和菓子屋さんかなとおもわせるような和風構えの店。ショーウィンドウには宝船の暖簾が掛かっている。ショーウィンドウの中には何が飾ってあるのかなとのぞこうとして、店に近付いた。


200703185 200703186  ありゃ~、「パイロゲン取扱店」「EM取扱店」「EMX改良され、お安くなりました。¥4,500円」の貼紙が。とんでもの店だよ。こんな一等地にあるんだねえ~。買う人がいるんだろうなあ。
 ニセ科学であっても、個人が個人の範囲で信じている分には口を出そうとは思わないが、学校教育で教えたりと暴走する例が多発しているのが心配だ。

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